同窓会に寄せられたとっておき話をこちらのページで
御紹介させて頂きます。

今回のお話は、高21回生 星 純一 氏から寄せられた
「仙高美術部異聞」


これはオライのだ】

学校の西隣に伊達家ゆかりの古刹、満勝寺があります。深い緑に囲まれた境内の校庭側に大きな柿の木があり、美術部の部室(ピンクハウス=昔の図書館)からも近かったので、秋に“収穫”してペインティングナイフで皮を剥いて
部室の南窓の外に吊るすのです。

が、冬休み明けの或る夕方、寺の住職が「これはオライのだ」と言って、食べ頃になった干柿を二つもぎ取っていきました。この方は学校で事務官をしている桐原信義先生で、朝夕の通勤時に干柿の出来具合を計っていた訳です。部員は唖然、茫然、赤面・・・。


【次は出ろよ

美術部員の大一番は一月の宮城県高校美術展です。運動部で言えば県総体です。部員は放課後遅くまで五〇号と格闘します。腹が減ると近くの中華店からラーメンを出前してもらって三〇秒で食べます。本当は部室に泊ってでも描いていたいのだけど、守衛さんに怒られて渋々帰ります。でも翌朝六時に守衛さん宅に声を掛けて、また怒られながらピンクハウスの鍵を開けてもらい、HR開始まで頑張るのです。明日は搬入という日、少しでも描き込んでおきたい三年生四人が示し合わせて授業に出ないで絵を描いていました。内カギをかけて音を出さないようしていたのですが、後ろめたいので、今一気がのりません。と、ドアをノックする音がして、皆、固まりました。「俺だ、開けろ!」と顧問の桜井武彦先生の声。ドアを開けて蒼ざめていると、小声で、「次は出ろよ」とだけ仰って去っていきました。部員は唖然、茫然、後悔・・・。

 搬入は一、二年生の役割で、リヤカーに積み込んだ作品が落ちないように左右から支えて(何しろ皆大きいので)会場の丸光デパート(後のさくら野)まで運びました。市内の高校の美術部員は女子を含めて皆そうしていました。丸光の裏口にごった返している絵具のついた学生服や作業着姿の若きボヘミアンの群れは壮観でした(この光景は今でも変わっていません)。この年の私の作品が校内に展示してある『河岸』です。




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